超ゲーマー
学びの場の価値を高めるプラットフォームを提供する、
FLENS(フレンズ)株式会社の社長・大生 隆洋のコラムです。
ICTを活用し、教育の新たな価値を生み出すことに挑む、その想いを語っていきます。
実は、私は超ゲーマーです。
正確には、超ゲーマーでした。
小学校6年生の秋に、ファミリーコンピューター(ファミコン)を買ってもらって、ゲーマーデビューをした。
どうでもいい話だけど、買ってもらったのが、たまたま運動会の1週間前で、かけっこで、毎年1位だったのに、その年の運動会では1位が取れなかった。その原因がファミコンにある的な叱られ方をして、親に取り上げられそうになったのを必死でかばった。ちなみに、デビューソフトは、スーパーマリオではなく、その横に積まれていたスパルタンX。2カ月後には、マリオが全国的にブームになり、私の選択は残念な結果になった。
その後、様々なゲームをやったが、その中でも人と対戦するゲームが特にはまった。ファミスタ(野球ゲーム)やSDガンダム(将棋みたいなゲーム)は特にはまった。毎週日曜に友達と対戦をするのが楽しみで、平日はそれに向けて猛練習を行う。どうやったら勝てるか、うまくなるか、必死で考え練習した。親に朝勉強するから起こしてと頼んで、朝からゲームをしていた。押入れの中で隠れて練習もした。それが楽しい。そして、日曜に友達と対戦し、腕を競う。それが、また楽しい。
その後、高校、大学、社会人といろいろなゲームをやってきたが、25歳くらいのときに出会った、MicrosoftのAge of EmpireⅡは、5年以上はまったゲームである。8人対戦(PC8台で、最大4対4で対戦)で、LAN接続してのローカル対戦やWEBを利用して行うネットワーク対戦で世界中のプレーヤーと対戦できるのには、血がたぎった。必死に研究して、練習して臨む。練習して強くなっても、世界には上には上がいることを思い知らされる。また、それがエネルギーになる。また、研究・練習をする。楽しい。時間無尽蔵の大学生なんかに負けてなるものかと闘志を燃やす社会人であった。
30歳の誕生日に、ファイナルファンタジーXI(FF11)を会社の上司から頂いた。このゲームで、廃人という言葉を、私は経験することになる。
FF11が従来の1人でやるRPGとは違い、オンラインゲームで、何万人もの人が参加しネット上に世界を作り、コミュニケーションをしながら協力してゲームを進めていく。日本人だけではなく、アメリカや中国、台湾など多くの地域の人たちとコミュニケーションを取りながらゲームを進める。ゲーム(目的達成)への取り組み方、コミュニケーションの取り方、チームの組成方法の違いなど、日本でゲームをしながらグローバルなプロジェクトに参加したような経験ができたように思う。
このFF11は、バーチャルの世界とリアルの世界の境目があいまいになるような感じになる。現実のスケジュールを調整しながらバーチャルの空間で仲間たちとゲームを進める。ゲームをやっているのは、大学生もいるが社会人も多い。企業でバリバリ仕事をやっている方もいる。
このバーチャルの世界が凄いなって感じたことの1つに、毎週日曜の夜10時から30人くらい集まって強敵を倒しに行くイベントがあった。イベントも自主的に計画したもので、メンバーのほとんど全員、毎週集まる。仕事や家庭や付き合いもあるだろうに、集まる。3時間くらいのイベントになるが、全員モチベーション高く参加し、必死に戦う。リアルを必死に調整して参加したイベントだから、一所懸命になるのは当然かもしれない。
いつでもどこでも1人でゲームをできる時代に、わざわざ毎週、決まった時間に、リアルを調整してみんなでゲームをする。それも、異常にモチベーション高く。
モチベーションを継続させるヒントを得たように思う。